オウンドメディアで稼ぐフリーランスになるには?仕事内容・相場・始め方を徹底解説

「フリーランスとして安定した仕事を得たい」
「単価を上げて、より専門性のある仕事に関わりたい」
こうした想いを持つWebライターやディレクターにとって、オウンドメディアの仕事は非常に魅力的な選択肢です。近年では、企業が発信力を強化する手段としてオウンドメディアを活用する動きが広がっており、外部パートナーとしてフリーランスに業務を依頼するケースも増加しています。
しかし、必要なスキルや案件の獲得方法、報酬体系などが曖昧なままでは、機会を逃してしまうこともあります。本記事では、オウンドメディア案件に関わるために必要な知識とステップを、フリーランス目線でわかりやすく解説。実績が少ない人でも「選ばれる存在」になるための具体策を紹介します。
- フリーランスはライティング・ディレクション・分析改善の3業務で関われることがわかる
- クラウドソーシングから始めて直営業・SNS活用へ移行するのが効果的ことがわかる
- 文字単価0.5〜4円、ディレクション月額5〜30万円が相場ことがわかる
- 実績づくりから発信まで5ステップで継続案件を獲得できることがわかる

株式会社X-knockは、渋谷にオフィスを構えるWebマーケティングにおけるドクターです。
住宅業界や人材業界、飲食業界様々な業種業界にて、Webマーケティングをサポート。
サイトリニューアル後、問い合わせ件数が1件から10件に増加した事例もあります。
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大学卒業後、Webマーケティング会社を設立。金融メディアを運営。その後、SNSマーケティングの会社に参画し、Web・オウンドメディアの立ち上げ、クリエイティブディレクターとして企画戦略、撮影編集の統括。SNSマーケティング会社の取締役を経て、2021年に株式会社X-knockの代表として総合Webマーケティング会社を起業。数多くのクライアントのマーケティング支援を行う。
オウンドメディアとフリーランスの関係性とは
オウンドメディアとは、企業や個人が自社のWebサイト上で自らの情報を発信し、集客やブランディング、リード獲得につなげるメディアのことです。SEO施策やSNS連携、データ分析など多くの工程が関わるため、制作・運用には幅広いスキルと人材が求められます。
その中で、社内リソースだけではカバーしきれない作業や、専門性を要する工程を担うパートナーとして、フリーランスへの依頼ニーズが高まっています。特にライター、編集者、ディレクター、SEO担当といった業務は、実務経験があるフリーランスに外注されやすい領域です。
オウンドメディア市場は今後も拡大が見込まれ、継続性のある案件も多いため、フリーランスが安定収入を得るうえでも有望なフィールドといえます。
フリーランスが関われる具体的な業務とスキル
オウンドメディアの運用には、企画・制作・改善といった多くの工程が存在します。その中でも、フリーランスが関与しやすい領域は主に次の3つです。
これらは経験値や得意分野に応じてステップアップできる構造になっており、長期的なキャリア形成にもつながります。
ライティング業務
ライターが担う業務は、SEO記事の執筆から体験談、コラム、取材記事まで多岐にわたります。記事構成が用意されているケースもあれば、ヒアリングや資料調査をもとにゼロから原稿を作成する案件もあります。
SEOの基本理解は必須であり、読者の検索意図に沿った構成力、読みやすさを意識した文章力が求められます。また、WordPressなどのCMSに直接入稿するスキルも評価されるポイントです。
ディレクション業務
ディレクター業務は、ライターへの発注や記事構成の作成、納期管理、全体進行のマネジメントを行う役割です。編集視点を持ちつつ、クライアントの目的やKPIに合わせて、制作全体を最適化する力が必要になります。
特に求められるのは、コミュニケーション能力と判断力です。複数の関係者を巻き込みながら、品質とスケジュールの両立を図る役割として、上流工程での経験が積める点も大きな魅力です。
分析・改善業務
アクセス解析や検索順位データ、ヒートマップを活用した「改善提案」も、オウンドメディア運用において重視される工程です。Google Analytics(GA4)やSearch Consoleの基本操作ができれば、簡単なレポート作成や改善案の提示も可能になります。
この領域はライティングやディレクション業務と比べて参入者が少ないため、差別化につながりやすいのが特徴です。定期的な改善提案により、クライアントとの継続的な関係構築も期待できます。
案件の探し方・受注方法
フリーランスとしてオウンドメディア案件を受注するには、適切なチャネル選びと信頼構築が不可欠です。案件の獲得方法は主に次の2つに分類できます。
- クラウドソーシングでの探し方
- 直営業・SNS活用の進め方
自分のスキル・実績・志向に合った方法を選ぶことで、無理なく継続的な受注につなげることが可能です。
クラウドソーシングでの探し方
未経験者や駆け出しのフリーランスにとって、クラウドソーシングは最も始めやすいチャネルの1つです。クラウドワークスやランサーズ、Wantedlyなどのプラットフォームには、ライティングや構成作成、CMS入稿などのオウンドメディア案件が多数掲載されています。
検索時には「オウンドメディア」「SEO記事」「構成あり」などのキーワードを使うと、自分に合った案件が見つけやすくなります。また、応募時には丁寧な自己紹介・ポートフォリオ提示・提案文の差別化が重要です。
最初は実績づくりを目的に低単価案件からスタートし、継続依頼や評価実績を重ねてステップアップしていくのが王道パターンです。
直営業・SNS活用の進め方
ある程度の実績がついたら、直接営業やSNSを活用した仕事獲得も有効です。たとえば、noteやX(旧Twitter)で自分の得意領域・考え方を定期的に発信することで、企業からの直接問い合わせにつながるケースもあります。
また、自分が興味のある企業やメディアに対し、過去の実績やポートフォリオを添えて提案メールを送る「直営業」も効果的です。その際は、ただ「書けます」と伝えるのではなく、「御社の◯◯記事の構成改善例」など具体的な提案を含めると、返信率が高まります。
SNS発信と実務経験を組み合わせることで、営業力に自信がなくても“自然に選ばれる立場”を築くことができます。
単価・相場と仕事の報酬モデル
オウンドメディア案件の報酬は、業務内容やスキルレベル、契約形態によって大きく異なります。単発の原稿執筆から、月額契約での運用代行まで多様なモデルが存在するため、自分の提供価値に応じた価格設定が重要です。
ここでは、代表的な報酬モデルと相場感を職種別に紹介します。
記事制作の単価相場
ライター業務の単価は、経験年数や記事ジャンルによって幅があります。以下は一般的な目安です。
スキルレベル | 文字単価相場 | 備考 |
---|---|---|
初級(実績少なめ) | 0.5〜1.0円 | クラウドソーシング中心、構成支給が多い |
中級(経験1〜2年) | 1.0〜2.0円 | CMS入稿や軽い構成作成が求められる |
上級(専門性あり) | 2.0〜4.0円以上 | 企画・構成から一貫対応、専門領域の記事 |
構成案の有無やリサーチの必要性によっても単価は上下します。また、単発案件よりも継続契約の方が安定収入につながりやすいため、納品後のフィードバック対応や提案姿勢も重視されます。
ディレクション・運用業務の料金事例
ディレクション業務やSEO分析などの上流工程では、文字単価ではなく月額報酬や案件単価で契約されることが一般的です。
業務内容 | 契約形態 | 報酬相場の目安 |
---|---|---|
記事ディレクション | 月額契約 | 5万〜15万円程度/月 |
SEO分析・改善提案 | 案件単価 | 3万〜10万円程度/案件 |
運用全体のディレクション | 月額契約 | 10万〜30万円/月 |
ディレクターは「調整役」「提案役」としての信頼性が重視されるため、報連相の丁寧さや、資料作成・進捗管理といった業務支援スキルも評価対象になります。複数社と並行して業務を担う場合でも、月3〜4社で30万円以上の収入を得ている事例は珍しくありません。
ポートフォリオとセルフブランディングの考え方
オウンドメディア案件の受注では、スキルそのものと同じくらい「信頼される見せ方」が重要です。特にフリーランスの場合、ポートフォリオやSNSでの発信を通じて、専門性や価値観を伝えることが案件獲得の近道になります。
このセクションでは、次の2点に焦点を当てて解説します。
実績が少ない場合の見せ方
フリーランスとしての実績が少ない段階でも、信頼を得る方法はあります。まず有効なのが、自主制作コンテンツを活用したポートフォリオの構築です。架空のクライアントを想定して記事を制作し、「目的→構成→執筆→成果イメージ」の流れを提示すれば、実務力を伝えられます。
また、過去の仕事や副業経験を「再編集」するのも一つの手です。たとえば事務職で作成した社内報、個人ブログの執筆、SNS運用経験なども、目的や成果とセットで整理すれば、価値ある実績として提示できます。
ポートフォリオは「スキル」と「人柄」の両面を伝える場と捉えましょう。
SNSと連携した発信戦略
継続的に案件を受注するうえで、自分の専門性や考え方を発信するSNS運用も欠かせません。X(旧Twitter)やnote、Instagramなどを活用し、「誰に・何を・どう届けるか」を設計して発信することで、共感や信頼が蓄積されていきます。
特に、以下のような投稿は効果的です。
- 業務で学んだことや工夫
- 読者目線でのコンテンツ改善案
- 実際に担当した記事のビフォーアフター(可能な範囲で)
一貫したトーンとテーマで情報発信を行うことで、“この分野ならこの人”と覚えてもらえるようになり、案件の指名やリファラルにもつながりやすくなります。
フリーランスとして成功するための実践ステップ
オウンドメディア案件で安定収入を得るには、単発受注だけでなく「継続」や「紹介」を生む信頼構築が不可欠です。ここでは、初心者〜中級者が“選ばれる存在”へ成長するための、5つのステップを紹介します。
まずはクラウドソーシングや知人経由の小規模案件で実績を積みます。納期厳守・丁寧な対応を徹底し、「次もお願いしたい」と思ってもらうことが重要です。自主制作のサンプル記事もあわせて準備しましょう。
獲得した実績や自主制作コンテンツをもとに、ポートフォリオを構築します。「目的→課題→提案→成果」までを整理することで、読者や発注者にとって価値が伝わりやすくなります。
X(旧Twitter)やnoteなどで定期的に発信を行い、自分の専門性や視点を届けます。フォロワー数よりも、「どんな人にどんな価値を届けているか」が重要です。
実績と信頼が蓄積されてきたら、文字単価の引き上げや、月額契約でのディレクション業務などにも挑戦できます。対応できる業務範囲を広げることで、選ばれる機会も増えていきます。
複数クライアントと継続的な関係を築ければ、営業に時間を取られずに安定した働き方が実現します。紹介や新規依頼も自然と集まるようになります。
このステップを踏むことで、単発案件に追われるのではなく、「信頼されて依頼される立場」にシフトできます。
まとめ|オウンドメディア専門フリーランスという選択肢
オウンドメディアは今後も成長が期待される分野であり、企業側の外注ニーズも高まっています。そこに対して、専門性と実行力を兼ね備えたフリーランスは非常に価値ある存在です。
ライティングやディレクションにとどまらず、分析や提案まで対応できるようになれば、継続案件や高単価報酬も見込めます。ポートフォリオや発信力を武器に、自分の強みを言語化し、オウンドメディア領域で「選ばれる人材」へと進化していきましょう。
まずは小さな一歩から。専門フリーランスとしての道は、確実に開かれています。