Webでリードを獲得する方法とは?成果を出すための戦略と成功事例を解説

「フォームもLPもあるのに、Webから全然リードが入ってこない……」
「広告を回しているのに、成果が数字で見えない……」
そう感じているWeb担当者や経営層の方も多いのではないでしょうか。
今やBtoB・BtoCを問わず、Web経由でのリード獲得は営業活動の中心です。しかし、単発の施策や手段だけに頼っていては、安定的な成果は得られません。大切なのは、「集客→接触→CV」の流れを構造として設計し、改善できる仕組みに落とし込むことです。
本記事では、Webで成果を出すための基本戦略と施策を体系的に整理し、成果を出した3つの成功事例、CVを生む施策・ツール10選、改善の優先順位設計までを一気通貫で解説します。
まずは、Webリード獲得の全体像と“3つの基本ステップ”から紐解いていきましょう。
- Webリード獲得は集客→接触→CVの3ステップを構造的に設計することが重要
- 成功事例ではフォーム最適化でCV率2.1倍、チャットボット導入でCV数30%増加を実現
- SEO・LP改善・広告運用・ホワイトペーパーなど10の施策を組み合わせた戦略が必要
- フォーム改善・チャットボット・MAツールなどは課題と運用体制に応じて選定する

株式会社X-knockは、渋谷にオフィスを構えるWebマーケティングにおけるドクターです。
住宅業界や人材業界、飲食業界様々な業種業界にて、Webマーケティングをサポート。
サイトリニューアル後、問い合わせ件数が1件から10件に増加した事例もあります。
詳細はお気軽にお問い合わせください。

大学卒業後、Webマーケティング会社を設立。金融メディアを運営。その後、SNSマーケティングの会社に参画し、Web・オウンドメディアの立ち上げ、クリエイティブディレクターとして企画戦略、撮影編集の統括。SNSマーケティング会社の取締役を経て、2021年に株式会社X-knockの代表として総合Webマーケティング会社を起業。数多くのクライアントのマーケティング支援を行う。
Webリード獲得の全体像と重要な3ステップ
Web経由で安定的にリードを獲得するには、以下“3つの基本ステップ”を構造的に捉える必要があります。
- ① 集客(アクセスを集める)
- ② 接触(興味・関心を深める)
- ③ コンバージョン(行動に移させる)
という一連の流れです。
SEOや広告で集めたユーザーを、LPやブログ、ホワイトペーパーなどで深く接触させ、問い合わせフォームや資料DLといったCVにつなげる。この“流れ全体”を設計・改善できているかどうかが、リード獲得の成果を左右します。
しかし現場では、「広告は回している」「記事は書いている」など、部分最適で止まってしまっているケースも少なくありません。だからこそ、今一度全体構造を図解で整理し、どこにボトルネックがあるのかを可視化することが重要です。
成功事例① フォーム最適化でCV率2.1倍(製造業)
フォームはWebリード獲得における“最終関門”です。この事例では、製造業の法人向けサイトで、入力項目数の見直しとCTA改善によりCV率が2.1倍に向上した施策をご紹介します。
この施策が向いている企業
フォーム最適化によるCV改善施策は、特にBtoB企業や製造業など、入力項目が多くなりがちな業種に向いています。たとえば、製品資料の請求やカタログDLを行う際に、「部署名」「電話番号」「導入予定時期」など、必要情報が多くなると、ユーザーの離脱率も比例して高くなります。
また、CV地点が1カ所しかなく、LPやブログからの導線がすべて“1つのフォーム”に集中しているサイトも、この施策と非常に相性が良いです。フォームの改善だけで、サイト全体のCV成果を底上げできる可能性があります。
さらに、フォームの入力完了率が低い、問い合わせ率が業界平均を下回っている、という悩みを持つ企業にとっては、最も即効性の高い改善施策といえます。
「入力率が悪い=興味がない」ではなく、“入力しづらい構造”になっているだけというケースは多く見られます。
成功の要因
フォーム改善でCV率が2.1倍になった要因は、以下の3点に集約されます。
改善ポイント | 実施内容 | 効果 |
---|---|---|
必須項目の絞り込み | 「部署」「電話番号」などを削除し、5項目に簡略化 | 離脱率が大幅に改善、完了率が向上 |
ラベルの明確化 | 「例:○○株式会社」など入力例を表示 | 入力ミスが減り、途中離脱の防止に寄与 |
CTA文言の改善 | 「送信」→「無料で資料を受け取る」に変更 | アクションへの心理的ハードルを軽減 |
とくに「入力数の削減」と「言葉の再設計」は、BtoBサイトで効果が出やすい改善施策です。技術的な実装変更がなくても成果を伸ばせるため、コストをかけずに取り組めるのも大きな利点です。
成功事例② チャットボット導入でCV数30%増加(教育業界)
問い合わせフォームでの離脱が多く、「あと一歩でCVしない」ユーザーに対し、チャットボットを活用して自然な導線を追加し、CV数が30%向上した教育系サービスの事例です。
チャットの設置位置や応答シナリオの設計が成果に直結しました。構造を図解した「チャット導線図」も合わせて参考にしてみてください。
この施策が向いている企業
チャットボット施策は、「CVに至らず離脱するユーザーが多いサイト」や「営業対応のタイミングが限られる業種」に特に効果的です。
たとえば、平日昼間にユーザーがアクセスするものの、問い合わせフォーム入力で離脱するケースが多い、あるいは夜間や休日にアクセスが集中する教育系・人材系サービスなどでは、リアルタイム対応が難しくなります。こうした場合、チャットボットによる即時対応の補完がCV率を大きく引き上げる要因となります。
また、「いきなり資料請求はハードルが高い」というユーザーに対し、チャットでの段階的ヒアリングを通じて“疑問を整理しながらCVへ導く”設計が可能です。
FAQ対応や初期問い合わせが属人化している企業にとっても、標準化されたチャネルとして効果を発揮します。
成功の要因
チャットボット導入によってCV数が30%増加した背景には、以下の3つの要因があります。
改善ポイント | 実施内容 | 効果 |
---|---|---|
離脱ポイントへの設置 | フォーム直前・料金ページなど離脱率の高い箇所にチャットを配置 | 離脱ユーザーの“踏みとどまり”を実現 |
自動応答の設計 | よくある質問(FAQ)や資料請求案内を選択肢形式で対応 | 24時間自動で初期疑問を解消し、CV率アップ |
会話シナリオの最適化 | 「何にお困りですか?」から始まる導入シナリオを設計 | ユーザーの関心に沿った案内でCVまでの誘導がスムーズに |
特に成果につながったのは、「タイミング」と「シナリオ設計」です。離脱直前に“話しかける”タイミングと、ユーザーの心理状態に合わせたステップ設計がCV増加の決め手となりました。
成功事例③ ホワイトペーパー施策で高品質リード獲得(IT系)
「リードは集まるが、商談につながらない」
そんな課題を抱えていたIT系企業が、ホワイトペーパー(課題解決型の専門資料)を活用した広告施策で、高品質な見込み顧客を継続的に獲得できるようになった事例です。
この施策では、「課題提示型」の資料を軸に、Web広告→LP→資料DL→MAによるナーチャリングという一連の流れを構築。広告では「○○に課題を感じていませんか?」とユーザーの関心を引き、LPで内容の一部を先出しすることで“ダウンロードする価値”を明確化しました。
さらに、DL後のメールシナリオや営業連携まで設計し、資料DL→商談化の率が約2.3倍に改善しています。このように、単なる集客ではなく「情報価値 × 設計力 × フォロー体制」をセットにすることで、“高品質リード”の獲得が可能になることが示された好例です。
リード獲得に有効なWeb施策10選
リードをWebで獲得するには、単発施策の実施ではなく、複数の手段を組み合わせて戦略的に設計・改善していくことが不可欠です。SEOやLP最適化、チャットボットの導入など、ユーザーの接触〜CVまでを支える施策を多層的に組み合わせることで、コンスタントな成果が期待できます。
特に中小〜成長企業では、限られたリソースの中で「何から始めるべきか」「どれが自社に合うのか」を判断するためにも、各施策の特徴と成果イメージを把握しておくことが重要です。
以下は、成果が出やすく導入ハードルも比較的低い10の施策をカテゴリ別に整理した一覧です。
施策カテゴリ | 主な内容 |
---|---|
SEO対策 | オウンドメディア・記事設計による検索流入の獲得 |
LP改善 | 離脱率の高いページの構成・CTA改善 |
広告運用(検索/SNS) | Google、Meta、TikTokなど媒体別最適化 |
ホワイトペーパー訴求 | DL誘導→MA連携によるナーチャリング |
ウェビナー | 課題提示型セミナーでの商談獲得 |
チャットボット | フォーム補完・FAQ対応によるCV導線強化 |
ツール導入(MA/CRM) | 自動化・スコアリングによる営業連携強化 |
ABテスト | フォーム・バナー・CTAなどの継続的改善 |
SNS運用 | 関心層への認知拡大と資料誘導 |
リターゲティング | 離脱ユーザーへの再接触と再CV導線の構築 |
リード獲得ツールの比較と選定ポイント
Webでのリード獲得を強化するには、「施策の仕組み」を支えるツールの導入が不可欠です。フォーム改善、チャット対応、MAによるスコアリングやCRM連携など、ツールがあることで“仕組みとして回る”状態がつくれます。
ただし、すべてを導入すればよいわけではありません。自社の課題や運用体制に応じて、「今必要な機能」と「活用できる範囲」を見極めることが重要です。
以下は、成果の出やすい主要ツールと、その特徴・おすすめの導入タイミングをまとめた一覧です。
ツール種別 | 主な用途 | 向いているケース |
---|---|---|
フォーム改善ツール | 項目の出し分け・EFO | 離脱率の高いCVページを改善したい |
チャットボット | 自動対応・FAQ設計 | 問い合わせが少なく、対応に限界がある |
MAツール | スコアリング・育成 | 商談化率を高めたいが営業が追いきれていない |
ABテストツール | CTA改善・UI検証 | 既存施策の効果が頭打ちになっている |
まとめ|自社に合った施策と優先順位の考え方
Webでのリード獲得は、単一の手法に依存せず、「構造設計」と「継続改善」の両輪で動かすことが成果への近道です。本記事では、全体戦略からフォーム改善・チャット導入・ツール活用まで、実務で再現性の高い方法を紹介しました。
まずは自社のボトルネックを把握し、「何を伸ばすべきか」から優先順位を決めていくことが大切です。安易にツールを導入しては費用がかさむだけになってしまうので必要なものを見極め、施策を実施していきましょう。