あなたのオウンドメディアの費用対効果は?評価指標や測定方法を解説

リードの獲得やブランディング、採用強化など多方面に効果をもたらすとされているオウンドメディア。

ですがオウンドメディアを運用している方の中には、

「実際にオウンドメディアでどの程度の効果が得られているのかを定量的に把握できていない…。」
「オウンドメディアの費用対効果の計算方法がわからない」
「どうすれば自社のオウンドメディアの費用対効果を上げられるの?」

といった悩みを持たれる方も多いはずです。

本記事では、オウンドメディアの費用対効果として見るべき指標やその算出方法、オウンドメディアの費用対効果を上げるための方法について詳しく解説していきます。

オウンドメディアの運用目的別でわかりやすく紹介していくので、オウンドメディアを運用してるすべての方々にとって、有益な情報を提供できるはずです。

是非最後までお読みになり、自社のオウンドメディアの運用に役立ててみてください。

この記事でわかること
  • 運用目的別の費用対効果の求め方と見るべき指標
  • オウンドメディアの費用対効果を上げる4つの方法
  • オウンドメディアの費用対効果を計測する適切なタイミング
目次

オウンドメディアの費用対効果とは?

オウンドメディアの費用対効果は、オウンドメディアの運用に投じたコストと実際にオウンドメディアの運用によって得られた効果を比較・評価する指標です。

オウンドメディアの費用対効果は、一般的に以下の式で算出されます。

費用対効果=利益(効果)÷投資額(費用)×100(%)

オウンドメディアの費用対効果を算出するには、その構成要素である『効果』と『費用』をそれぞれ明確化する必要があります。

しかしオウンドメディアの運用目的はさまざまで、それぞれの目的によって『効果』の測定方法が異なり、なかには効果測定が複雑なものも存在するので注意が必要です。

運用目的別の費用対効果の求め方についてはこのあと紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

【運用目的別】費用対効果の見るべき指標と算出方法

前述したようにオウンドメディアの運用にはさまざまな目的があり、その目的によって費用対効果の求め方は異なります。

ここでは、オウンドメディア運用の目的とされることが非常に多い以下3つの見るべき指標と費用対効果の算出方法をご紹介します。

リード獲得

リード獲得を目的とするケースでは、オウンドメディアによって獲得したリードの数が評価指標となり、『1件のリードを獲得するためにどれだけのコストを要したか』を費用対効果として算出します。

これは顧客獲得単価(CPA)と呼ばれ、以下のような計算式で求めることができます。

顧客獲得単価(CPA) =運用コスト÷リードの獲得数

運用コスト:50万円、期間内に獲得したリード数:200件の場合

顧客獲得単価=50万円÷200=2,500円/リード

このとき1件のリードを獲得するのにかかった費用は 2,500円となる。

また獲得したリードが、どれだけ売上に繋がっているリードだったのかについても、効果測定を行い、リードの『量』だけでなく『質』にも目を向けることを強くおすすめします。

認知獲得

認知獲得を目的とするケースでは、どれだけ多くの人にオウンドメディアが閲覧されているのかが重要な評価指標となります。

オウンドメディアが閲覧されている『量』の指標にもいくつか種類があるので、重視したい項目によって、使い分けを行いましょう。

  • UU数(Webサイトに訪れたユーザーの実人数)
  • PV数(Webサイトが表示された回数)
  • セッション数(Webサイトに発生した訪問回数)

また、認知獲得を目的としている場合では、SNSのフォロワー数・指名検索の数なども評価指標となり得ます。

これらを式として表すと以下のようになります。

閲覧獲得単価=運用コスト÷期間内の閲覧量

上記の式の『期間内の閲覧量』の変数には、UU数、PV数、セッション数、フォロワー数、指名検索数などが入ります。

運用コスト:30万円、PV数:6000PV

閲覧獲得単価=30万円÷6000=50円/PV

このとき1PVを獲得するのにかかった費用は50円になる。

人材採用

人材採用を目的とするケースでは、エントリー数と採用決定者数が評価指標となります。

ただ、ここで注意すべきなのがエントリー数のみに着目してしまうケースです。

なぜなら、一見多くの応募を集められているように見えても、『面接や連絡に多くのコストを割いたものの応募者が社内の規定に達しておらず採用に至らない』といったケースも起こり得るからです。

そのため、1人の人材を採用するために要した費用である採用単価も重要視し、エントリーの質にもこだわった効果測定を行いましょう。

エントリー単価、採用単価をそれぞれ式に表すと以下のようになります。

エントリー単価=オウンドメディア運用コスト÷エントリー数

採用単価=オウンドメディア運用コスト÷採用決定者数

運用コスト100万円、期間内の応募エントリー数:50件

エントリー単価=100万円÷50=2万円/エントリー

このとき1件のエントリーを獲得するのにかかった費用は2万円。

また、上記に加えてオウンドメディア経由で入社した社員の離職率や定着率も定量化しておくとオウンドメディアを活用した採用が自社に適しているのか判断材料にもなります。

オウンドメディアの費用対効果を計測する最適なタイミングは?

オウンドメディアの費用対効果を計測する最適なタイミングは、運用から最低でも半年以上経過したタイミングとされています。

なぜなら、オウンドメディアは運用開始から成果が現れるまで時間がかかる中長期的な施策だからです。

そのため、運用初期段階の費用対効果の数値に一喜一憂してしまうのは適切ではありません。

オウンドメディアは時間とともに会社の資産となり、検索からの流入も徐々に増えていきます。

したがって、早期の判断は避け、最低でも半年から一年以上運用を継続したタイミングで本格的に費用対効果の数値に向き合うことをおすすめします。

オウンドメディアの費用対効果を上げるには

では、オウンドメディアの費用対効果がどのように上げていくのでしょうか。

ここでは、オウンドメディアの費用対効果を上げる4つの施策をご紹介します。

オウンドメディアの費用対効果を要素分解すると、『運用に投じたコスト』と『得られた効果』に分けられます。

そのため、オウンドメディアの費用対効果を上げるための施策の方向性としては、『コストを下げる』か『効果を高める』の2パターンになることを頭に入れておきましょう。

ランニングコストの見直し

ランニングコストの見直しは、オウンドメディアの『コストを下げる』ための取り組みになります。

例えば、サーバーの見直しや人件費の削減といった施策があげられます。特に複数人でオウンドメディアを運営している際には、外注の方が費用対効果が高くなるケースがあります。

そのため、1度外注での費用を確認してみることもおすすめです。

しかしコストカットによって、オウンドメディアの運用が滞ってしまったり、質が低下してしまったりといった状況に陥ってしまっては本末転倒です。

そのため、無理のない範囲で慎重に行うようにしましょう。

SEOを意識したコンテンツ制作

SEOを意識したコンテンツ制作とは、検索エンジンから高く評価され、ユーザーに見つけてもらいやすくするための工夫を行うことで『効果を高める』ための取り組みです。

SEO対策が不十分である場合、どれだけ良質な記事を発信しても検索上位に表示されず、ユーザーに自社のコンテンツを見てもらえません。

実際、検索順位が3位以下になるとクリック率は5%未満と言われており、検索結果が2ページ目(11〜20位)に入ると、その数字は1%台にまで落ち込みます。

そのため、SEO対策はオウンドメディアの成果を最大化させるうえで必要不可欠な取り組みとなるのです。

露出起点を増やす

オウンドメディアの露出起点を増やすことは、検索エンジン以外の集客チャネルを確保し、オウンドメディアにユーザーを集客することに繋がります。

すると結果として、オウンドメディアの『効果を高める』ことができるのです。

オウンドメディアの露出を増やす方法としては、次のような施策が考えられます。

  • SNS
  • 動画プラットフォーム
  • Web広告による集客
  • メルマガ配信
  • ウェビナー
  • オフラインイベント
  • プレスリリース
  • インフルエンサー

特にオウンドメディアの立ち上げ初期では、検索エンジンのみに頼ってしまうと集客が困難となる可能性が高いです。

そのため、他の施策も組み合わせて、多方面からオウンドメディアに誘導できる導線を整えておきましょう。

オウンドメディアの集客についてはこちらの記事で更に詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

CV導線の最適化

どれだけ多くのユーザーがオウンドメディアのコンテンツに触れたとしても、問い合わせ(CV)に繋がらなければ、費用対効果は上がりません。

だからこそ、オウンドメディアへの流入後の問い合わせ件数の最大化を目指し、オウンドメディアの『効果を高める』取り組みが必要なのです。

例えば、記事内に自然な形で関連資料へのリンクを配置したり、記事末に問い合わせフォームを設置したりする施策がCV導線の最適化に繋がります。

また、フォーム自体も入力項目を最小限にするなど、ユーザーの自社サイト内での体験を最適化することも大切です。

まとめ

本記事では、オウンドメディアの費用対効果として見るべき指標や算出方法などについて解説してきました。

オウンドメディアはリードの獲得や認知拡大、人材採用など、企業の成長に直結するさまざまな効果を生み出します。

一方で、オウンドメディアの運用目的によって追うべき指標や計測方法が異なるので、成果を正しく評価し、運用状況を管理するのは簡単ではありません。

しかし、費用対効果を正しく、定量的に把握することはオウンドメディアの改善ポイントを明確にし、成果を最大化することに繋がります。

自社の運用目的に合った指標を押さえ継続的に計測・検証を行うことで、オウンドメディアはより強力な『会社の資産』として育っていきます。

ぜひ、本記事を参考に費用対効果の改善に取り組んでみてください。

遠藤 惇
代表取締役
当メディアは株式会社X-knockが運営するオウンドメディアになります。

「成長の可能性に灯火を」をミッションに日々マーケティングの基礎知識から実践的な応用まで網羅的に解説しています。

株式会社X-knockは、HP,LP制作,SEO対策,広告運用などのWebマーケティングをプロフェッショナルが集まる集団です。

成果から逆算したマーケティング施策を愚直に打ち続ける会社です。
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