オウンドメディア vs ホームページ!成果を出すための使い分けガイド

「情報発信を強化したいけど、ホームページのリニューアルで十分? それともオウンドメディアを新設すべき?」
多くのWeb担当者が、最初に直面する悩みです。とくに近年は、競合他社がコンテンツマーケティングに注力し始めている中、
「会社概要中心の静的なホームページだけでは限界があるのでは?」
という危機感を持つ企業も少なくありません。SNSや広告だけに依存する状態から脱却し、より持続的にリード獲得・ブランディングを実現したい、というニーズが高まっています。
この記事では、オウンドメディアとホームページの違いを、「目的」「役割」「運用スタイル」「ターゲット」などの観点からわかりやすく比較・整理。自社の課題に対して、どちらが最適な選択肢なのかを判断する材料をご提供します。
- オウンドメディアとホームページの違い
- BtoBとBtoCの施策について
- 成功事例

株式会社X-knockは、渋谷にオフィスを構えるWebマーケティングにおけるドクターです。
住宅業界や人材業界、飲食業界様々な業種業界にて、Webマーケティングをサポート。
サイトリニューアル後、問い合わせ件数が1件から10件に増加した事例もあります。
詳細はお気軽にお問い合わせください。

大学卒業後、Webマーケティング会社を設立。金融メディアを運営。その後、SNSマーケティングの会社に参画し、Web・オウンドメディアの立ち上げ、クリエイティブディレクターとして企画戦略、撮影編集の統括。SNSマーケティング会社の取締役を経て、2021年に株式会社X-knockの代表として総合Webマーケティング会社を起業。数多くのクライアントのマーケティング支援を行う。
オウンドメディアとホームページの違いとは?
オウンドメディアとホームページは、見た目こそ似ていても、目的や役割、運用方針がまったく異なる施策です。
ホームページは企業情報の発信や問い合わせ窓口として機能する、静的かつ一方向的なメディアです。会社概要やサービス紹介など、信頼性の証明や第一印象づくりに適しています。
一方、オウンドメディアは記事・コンテンツを継続的に発信することで、潜在顧客との関係構築やリード獲得、ブランド認知の向上を目的とする“攻め”のメディアです。
つまり『整える』のがホームページ、『広げる』のがオウンドメディア。両者の役割を正しく理解することで、自社にとってどちらが必要かを見極めやすくなりますす。
ターゲット別|向いている施策を比較
オウンドメディアとホームページ、それぞれが力を発揮する場面は、ターゲット層の違いにも左右されます。ここでは、以下の3つのケースに分けて、それぞれに適したWeb施策を整理します。
- BtoB企業向け施策
- BtoC企業向け施策
- 採用マーケティング向け施策
自社の対象となるユーザー像に合わせて、どちらの施策が効果的かを具体的に解説します。
BtoB企業向け施策
BtoB企業では、見込み顧客との長期的な関係構築がカギとなるため、オウンドメディアの活用が非常に有効です。専門的な課題解決コンテンツを継続して発信することで、信頼の蓄積とナーチャリングが実現できます。
たとえば、技術解説、導入事例、業界トレンドを扱ったコラムなどを通じて、検索経由の接点を増やしつつ、ホワイトペーパーのダウンロードやメルマガ登録といったリード獲得導線を設計します。
一方、ホームページは会社概要や問い合わせ窓口の整備にとどめ、コーポレートとしての信頼性を示す役割に徹するのが理想的です。役割分担を明確にすることで、より成果に直結する体制が構築できます。
BtoC企業向け施策
BtoC企業では、まずホームページで商品情報や購入導線をしっかり整えることが前提となります。そのうえで、オウンドメディアを併用し、ブランドイメージの醸成や認知拡大につなげる戦略が効果的です。
具体的には、ブランドの世界観を伝えるストーリー記事、レビュー・比較記事、ユーザー体験インタビューなどが有効です。SNSとの連携も図ることで、ファン層やライトユーザーへのリーチを広げることができます。
つまり、購買行動を促す『導線強化』はホームページ、共感や関心を広げる『接点づくり』はオウンドメディアが担うべき役割です。段階的な施策設計が成果を左右します。
採用マーケティング向け施策
採用活動においては、ホームページとオウンドメディアの役割分担が重要です。ホームページでは、募集要項や選考フロー、企業概要など、採用に関する基本情報を網羅的に掲載します。
その一方で、求職者にリアルな働き方や社風を伝えるには、オウンドメディアでの情報発信が不可欠です。社員インタビュー、職場紹介、カルチャー発信などを通じて、企業の内面を丁寧に伝えることができます。
こうしたコンテンツは、単なる採用条件では伝わらない共感ポイントを醸成し、応募率やマッチング率の向上に直結します。応募前の情報接触にこそ、オウンドメディアは強みを発揮します。
成功企業事例に学ぶ併用パターン
ホームページとオウンドメディアを併用することで、大きな成果を上げた企業は少なくありません。この章では、以下の3業種における具体的な成功事例を通じて、どのように役割分担し、どんな成果につながったかを紹介します。
- IT企業:リード獲得強化パターン
- 小売業界:ブランド認知拡大パターン
- 採用強化型:企業ブランディングパターン
目的別に構成・導線を最適化した施策例として参考にしてください。
IT企業:リード獲得強化パターン
あるIT企業では、コーポレートサイトで会社概要や導入実績を整理しつつ、オウンドメディアでターゲット課題に対応したコンテンツを量産。SEO経由での流入を獲得し、記事内にホワイトペーパーダウンロードやCTAを設置することで、自然な形でリード獲得につなげました。
その結果、問い合わせ件数が従来比で3倍以上に増加。メルマガ登録やセミナー申込など、アクションの多様化と質向上にも成功しています。
『情報提供メディア』と『信頼性担保メディア』を役割分担することで、訪問者の温度感に応じた対応が可能になった好例です。
小売業界:ブランド認知拡大パターン
ある小売系企業では、EC機能を備えたホームページで購入導線を確保しつつ、オウンドメディアで商品レビューやユーザー体験記事を発信。SNSとの連携も積極的に行い、拡散力の高い導線設計を実現しました。
結果として、ブランド名の指名検索数が増加し、商品ページへの遷移率も大幅に改善。単に流入を増やすだけでなく、ファンとの接点を増やす施策として機能しています。
『買ってもらう』前の段階で共感や納得を醸成し、商品理解を深める構成が、コンバージョン向上に寄与した成功事例です。
採用強化型:企業ブランディングパターン
ある成長企業では、ホームページ上で基本的な募集情報を整備したうえで、オウンドメディアを活用し、社員インタビューや働き方紹介を特集コンテンツとして展開。求職者が『どんな人が働いているのか』『どんな雰囲気なのか』を具体的に想像できる仕組みを設計しました。
この取り組みにより、応募数・内定承諾率ともに向上。面接前の離脱率も改善し、ミスマッチ防止にもつながっています。求人票では伝わらないカルチャー面を補完し、候補者の納得感と企業理解を深めるブランディング施策として機能しました。
自社に必要な施策がわかる診断チャート
「ホームページを強化すべきか、オウンドメディアを新設すべきか」
この問いに対する明確な答えは、自社の課題や目的によって異なります。そこで本章では、簡単な質問に答えていくだけで、自社にとって最適なWeb施策の方向性を見極められる診断チャートをご用意しました。
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例えば、「認知拡大が最優先か」「リード獲得の仕組みが必要か」「すでに情報発信できる体制があるか」など、実務に即した問いに答えることで、自然とホームページの強化が必要か、あるいはオウンドメディアを構築すべきかが見えてきます。
社内稟議や提案資料の根拠にも活用できるチャートです。迷ったときは、まずこの診断を試してみることで、次のアクションへのヒントが得られるはずです。
まとめ
オウンドメディアとホームページは、目的や役割が異なるからこそ、自社の課題や目標に応じて正しく使い分けることが重要です。
まずは現在のWeb施策に足りないものは何かを明確にし、「広げる(攻める)」にはオウンドメディア、「整える(信頼を示す)」にはホームページ、という役割分担を意識しましょう。
どちらか一方ではなく、併用による相乗効果も視野に入れることで、より効果的なデジタル施策へとつながります。