オウンドメディアのカスタマージャーニー設計法|フェーズ別の実践例も紹介

「オウンドメディアの成果が思うように出ない」そんな課題を感じていませんか?

記事数は増えているのに、なぜかリードにはつながらない。検索意図を捉えたつもりでも、ユーザーの行動が見えず、次の施策に踏み出せない。こうした『空回り感』の背景には、カスタマージャーニー設計の不在があります。

見込み顧客が『認知』から『継続』へ進むまでの行動と心理を論理的に捉え、それに沿ってコンテンツと導線を設計することでオウンドメディアの価値は大きく変わります。

本記事では、成果を上げるためのカスタマージャーニーの基本から、フェーズ別の設計フレーム、具体的なマップ作成手順までを網羅的に解説誰でもすぐに実践できるテンプレートやBtoB企業の事例もご紹介します。

この記事でわかること
  • カスタマージャーニーの基本構造と各フェーズの意味がわかる
  • オウンドメディアにおけるジャーニー設計の実践手順がわかる
  • フェーズ別に効果的なコンテンツの種類と設計例がわかる
  • CVRを高める導線設計とCTA配置の最適化ノウハウがわかる
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この記事の監修者
X-knock代表取締役 遠藤惇
株式会社X-knock代表 遠藤 惇

大学卒業後、Webマーケティング会社を設立。金融メディアを運営。その後、SNSマーケティングの会社に参画し、Web・オウンドメディアの立ち上げ、クリエイティブディレクターとして企画戦略、撮影編集の統括。SNSマーケティング会社の取締役を経て、2021年に株式会社X-knockの代表として総合Webマーケティング会社を起業。数多くのクライアントのマーケティング支援を行う。

目次

カスタマージャーニーとは?意味と役割

カスタマージャーニーとは、見込み顧客が商品やサービスを『認知』し、興味を持ち、比較・検討を経て『購買』その後の『継続利用』に至るまでの一連の行動や心理の変化を指します。

この流れを可視化・設計することで、ユーザーがどの段階でどのような情報を求めているかが明確になり、適切なタイミングで価値あるコンテンツを提供することが可能です。結果として、回遊性やコンバージョン率が向上し、営業・マーケティングの成果にも直結します。

単に記事を増やすのではなく、ユーザーの思考と行動を軸に据えて設計することで、オウンドメディアは『売上につながる資産』として機能するようになります。まずはこのカスタマージャーニーの構造を正しく理解することが、全ての起点となるのです。

なぜ今、オウンドメディアにカスタマージャーニー設計が必要か

オウンドメディアで成果が出ない大きな理由の一つが、ユーザーの行動を『点』でしか捉えていないことにあります。

単発の記事やコンテンツでは、関心を持たれても、その先の比較・検討や申込といった次のステップへとつながりにくく、結果としてコンバージョン(CV)を逃してしまいます。そこで重要になるのが、ユーザーのフェーズに応じた『カスタマージャーニー設計』です。

認知・興味・比較・決定・継続といった段階ごとに、どのような情報を届けるべきかを整理し、回遊や行動を自然に誘導する設計を行うことで、メディア全体の成果が大きく向上します。

施策の根拠が明確になるため、関係者への説明や改善判断もスムーズになり、戦略的な運用が可能です。

カスタマージャーニーマップの作成手順

カスタマージャーニーマップは、ユーザーの行動や心理、タッチポイントを時系列で可視化する設計図です。これを設けることで、どのタイミングでどんな情報を届けるべきかが明確になり、フェーズに応じた最適なコンテンツ配信が可能になります。

特にBtoBの商材では、検討期間が長く関係者も多いため、属人的な感覚ではなく論理的な構造で設計することが重要です。次の3ステップを順に行うことで、抜け漏れのないマップを誰でも作成できます。

ターゲット(ペルソナ)の明確化

カスタマージャーニー設計の第一歩は「誰に向けて発信するのか」を明確にすることです。想定ユーザーの人物像が曖昧なままでは、どのような情報が刺さるのかを見極められません。

実際の顧客インタビューや営業担当者の声、チャットログ、商談履歴などをもとに、リアリティのある一人の人物像に落とし込みましょう。

年齢や職種、業務上の課題、情報収集の手段などを具体的に記載し、社内で共通認識を持てる形でペルソナを設計することが大切です。

ユーザー心理・課題の抽出法

ペルソナをもとに、各フェーズでユーザーがどのような悩みや疑問を抱くのかを洗い出します。たとえば『認知』では課題に気づいていない『比較』では他社との違いに不安を感じているなど、フェーズごとに思考や心理は大きく変化します。

これらを言語化することで、ユーザーに『刺さる』コンテンツテーマを明確にすることが可能です。抽出には、FAQの分析や営業現場での反論対応、アンケート結果などを活用すると効果的です。

心理や課題を可視化することで、記事内容の精度が格段に向上します。

タッチポイントの整理・可視化

ユーザーが情報に接触する『タッチポイント』を時系列で一覧化し、全体像を整理します。検索エンジン、SNS、メールマガジン、セミナー、資料請求など、接点はフェーズごとに異なります。

そのため、各タッチポイントをマップ上に可視化することで、導線や媒体の最適配置が見えてくるのです。また、社内の分業体制や外注パートナーとの連携を図る際にも、このタッチポイント整理は大いに役立ちます。

実際の業務フローやユーザー行動ログに基づいて構築することが、実効性の高いジャーニーマップ設計の鍵です。

フェーズ別コンテンツ設計の実践例

ユーザーの行動や心理は、フェーズごとに大きく異なります。そのため、すべての読者に一様なコンテンツを届けるだけでは、刺さる内容になりません。

重要なのは、それぞれの段階に合わせた情報設計です。たとえば『認知』では共感や課題提起。

『比較』では導入事例やFAQ『決定』では不安の払拭とCTA設計が鍵となります。次に、主要3フェーズにおける有効なコンテンツの例を紹介します。

認知段階:共感と課題提示のコンテンツ

認知フェーズのユーザーは、自分自身の課題にまだ気づいていない、もしくは課題があっても言語化できていない状態にあります。この段階では、共感を得る切り口と「こんな課題はありませんか?」という問題提起を中心としたコンテンツが効果的です。

具体的には、ブログ記事やコラム、初歩的なホワイトペーパーなどが有効です。SEOでは『○○とは』『○○の原因』などの定義型・背景説明型のキーワードが検索されやすく、上位表示を狙いやすいのもこのフェーズの特徴です。

検討・比較段階:信頼・納得を得る記事

比較フェーズでは、ユーザーは複数の選択肢を検討しており、意思決定の材料を求めています。そのため、FAQや競合比較表、導入事例、デモ解説といった情報の裏付けがあるコンテンツが求められるのです。

自社の優位性を訴求するだけでなく、第三者の評価や客観的な数値データも活用することで、信頼性が高まります。また、検討中の不安や疑問を先回りして解消する構成を意識することで、読了率やCVRが大きく改善します。

決定・継続段階:申込促進と再来訪の工夫

決定フェーズでは、ユーザーは申込・問い合わせの直前にいますが、最後の一押しがないと離脱するリスクもあります。この段階では、安心材料を提供することが重要です。

具体的には、サービスの流れやサポート体制の案内、料金の明確化、よくある質問への対応などが有効です。また、CTA(行動喚起)の配置場所や文言の最適化もCVに直結します。

さらに、申込後のアフターフォローや継続利用を促すコンテンツを設けることで、LTV(顧客生涯価値)向上にもつながります。

導線とCTA設計で成果を最大化する方法

どれほど質の高い記事でも、読者が次のアクションへ進めなければCVにはつながりません。オウンドメディアの成果を左右するのは、コンテンツの良し悪しだけではなく『導線設計』の巧拙です。

ユーザーの思考や行動に合わせた構造的なナビゲーションと、適切なタイミングでのCTA(行動喚起)が不可欠です。次では、成果に直結する導線設計とCTA設置の実践ポイントを紹介します。

ユーザー行動を促す記事導線の作り方

記事を読んだユーザーが「次に何をすればいいか」を迷わないように、記事構成には明確なストーリーと遷移設計が必要です。代表的な設計として、目的に応じて情報を選べる『分岐型』や、ステップを順に追って読ませる『直線型』があります。

また、ピラーページを起点にした階層リンク構造や、シリーズ記事の内部リンクも有効です。関連情報へ自然に誘導することで、回遊率が上がり、CVへの到達率も向上します。

導線は単なるリンクではなく、ユーザーの心理に寄り添う“道案内”であるべきです。

CTA配置のパターンと効果比較

CTA(Call To Action)の配置場所によって、読者の行動率は大きく異なります。代表的なパターンには、記事中に挿入するタイプ、記事下部にまとめて表示するタイプ、スクロールに応じて表示されるポップアップ型などがあります。

記事の構成や読了率、ページ滞在時間に応じて最適な配置を見極めることが重要です。また、複数のパターンをABテストで比較し、クリック率やCVRの実績データをもとに継続的に改善する運用が成果を左右します。

感覚ではなく、データに基づく判断が欠かせません。

CVを促すボタン文言とUI設計

CTAボタンの文言や見た目も、ユーザーの行動を大きく左右します。たとえば「資料請求はこちら」よりも「無料で資料を受け取る」「今すぐ始める」のように具体的かつ即時性を伝える表現が効果的です。

UI面では、ボタンの配色や余白、フォントサイズも意識する必要があります。視認性が高く、他の要素に埋もれないデザインが理想です。

特にスマートフォン表示では、タップしやすい大きさと配置が重要になります。文言とUIを一体で設計することが、確実なコンバージョンにつながります。

事例紹介:カスタマージャーニー設計によるCVR改善

カスタマージャーニーの設計によって、実際にCVR(コンバージョン率)を大きく改善したBtoB企業の事例を紹介します。

ある企業では、もともと記事数は豊富でしたが、問い合わせにはほとんどつながっていませんでした。そこで、ユーザーの認知・興味・比較・決定といった各フェーズに沿って記事の配置や内容を見直し、CTAのタイミングや文言も再設計しました。

その結果、回遊率が上がり、CVRは従来の約1.8倍に改善。特に効果が大きかったのは、『比較フェーズ』の事例記事の追加と『決定フェーズ』でのFAQ強化による不安の払拭でした。

このように、ただ記事を増やすのではなく、ユーザー行動に沿った情報設計を行うことで、少ない記事数でも高い成果を出すことが可能です。

まとめと次アクション|テンプレDL・無料相談はこちら

オウンドメディアの成果を高めるには、記事をただ増やすだけでは不十分です。ユーザーの行動や心理を『カスタマージャーニー』として構造的に捉え、それぞれのフェーズに応じた情報を最適なタイミングで届けることが重要です。

本記事では、フェーズ別の設計フレームや具体的なコンテンツ例、導線・CTAの最適化手法を紹介してきました。これらを実践することで、メディア運営は“感覚”から“戦略”へと進化し、CVRやLTVといった成果指標に直結します。

まずは、自社のターゲットを定義し、現状の接点やコンテンツをジャーニー視点で整理してみてください。本記事があなたのお役に立てることを願っております。

X-knockメディア編集部
株式会社X-knockはWeb制作・SEO対策・広告運用を中心としたWebマーケティング会社になります。「成長のキッカケを創る」をミッションとして、事業の成長・個人の成長をマーケティングの力で支援する企業です。
当メディアは、「マーケティングをもっと世の中へ」を目的とし日々コンテンツ発信を行っております。
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