【やる前に絶対チェック】オウンドメディアのデメリット10選と対策ガイド

オウンドメディアは「自社の資産になる」「広告費を抑えられる」といった前向きな情報が目立ちます。しかし、実際に立ち上げた企業すべてが成功しているわけではありません。

特に中小〜中堅企業では、人的リソースや予算、社内理解がネックとなり、開始から半年以内に更新が止まるケースも珍しくありません。検索上位には『メリット』の記事が多く並びますが、それだけで判断すると致命的な失敗を招く恐れがあります。

そこで本記事では、オウンドメディアにまつわる10の典型的なデメリットを実例ベースで整理し、それぞれに対する具体的な対策もあわせて提示します。これから、オウンドメディアの運営を検討している方はぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • オウンドメディア導入前に知るべき10の典型的なデメリットがわかる
  • よくある失敗パターンと継続運用を妨げる要因がわかる
  • 他施策との違いと役割の整理(オウンド・ペイド・アーンド)がわかる
  • オウンドメディアに向いていない企業の特徴と判断基準がわかる
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この記事の監修者
X-knock代表取締役 遠藤惇
株式会社X-knock代表 遠藤 惇

大学卒業後、Webマーケティング会社を設立。金融メディアを運営。その後、SNSマーケティングの会社に参画し、Web・オウンドメディアの立ち上げ、クリエイティブディレクターとして企画戦略、撮影編集の統括。SNSマーケティング会社の取締役を経て、2021年に株式会社X-knockの代表として総合Webマーケティング会社を起業。数多くのクライアントのマーケティング支援を行う。

目次

なぜ“オウンドメディアはメリットだけ”では危ないのか?

オウンドメディアは、広告費削減やブランディング効果などの利点ばかりが取り上げられがちです。しかし、そうした一面的な情報だけで導入を決めてしまうと、後になって『想定外のコスト』『継続できない体制』といった問題に直面する恐れがあります。

特に検索上位の記事は『始めた方がいい理由』が中心で『やらない選択肢』が提示されていないことも少なくありません。本来、メディア構築はスタートではなく戦略の一手段にすぎません。

成功を保証するものではないからこそ、導入の是非を冷静に判断する視点が求められます。本記事では、現場で起こりがちな失敗例をもとに、導入前に知るべきリスクと回避策を整理し『やる/やらない』両方の判断に役立つ材料を提供します。

オウンドメディアのデメリット10選とその対策

さっそく、オウンドメディアのデメリット10選とその対策を紹介します。

デメリット1. 成果が出るまでに時間がかかる

オウンドメディアは短期施策ではなく、中長期戦略として捉える必要があります。SEO効果やリード獲得といった成果が見えるまでには、最低でも6ヶ月、場合によっては1年以上かかること少なくありません。

短期でのKPI達成を求める体制のままでは、途中で失敗と判断され、継続が難しくなる恐れがあります。したがって、導入前に『どの指標を』『いつ時点で評価するか』を明示し、定性的な指標も含めたモニタリング設計を行うことが重要です。

時間がかかること自体は問題ではなく、時間がかかると理解していないことが最大のリスクとなります。

デメリット2. 制作・運用にコストがかかる

オウンドメディア運用では、記事制作費だけでなく、CMS導入費やディレクション費、ツール利用料など多層的なコストが発生します。「無料でできる」「社内で簡単に回せる」といった誤解は、のちに大きなトラブルを招く原因になります。

特に初年度は、構築や運用・検証を並行して行う必要があるため、予算も人的リソースも余裕を持った設計が求められます。

費用の全体像を早い段階で可視化し、年間予算と月次のランニングコスト、さらには社内リソースの稼働時間まで含めた運用計画を立てることが、安定運用の第一歩です。

デメリット3. 社内の合意形成が難しい

オウンドメディアの成否は、スタート時点での社内合意に大きく左右されます。KPIが定まらないまま「とりあえず始める」と現場と経営の間で施策の意味やゴールにズレが生まれます。

これにより、コンテンツの方向性やリソース配分に迷いが生じると、継続は困難です。運用前に『誰のために』『どんな目的で』『どの指標で成功と見なすか』を明確にし、それを関係部署と共有することが重要です。

特に経営層と現場をつなぐ『翻訳者』の役割を担う担当者の存在が、全社的な納得感と支援体制を作る鍵となります。

デメリット4. 外注指示がブレて成果物がズレる

オウンドメディア運用で成果を左右するのが、外注パートナーへの『指示の質』です。発注側の要件が曖昧なままだと、ライターやデザイナーの解釈にバラつきが出て、期待と異なる成果物が納品されるケースが頻発します。

こうしたズレを防ぐには、目的・ターゲット・トーン・参考例などを体系的に整理した『クリエイティブブリーフ』の整備が不可欠です。これにより、誰が見ても同じ認識が持てる共通言語が生まれ、アウトプットの品質が安定します。

特に複数名に依頼する場合は、初期設計での情報共有と更新ルールの整備が鍵となります。

デメリット5. コンテンツの質が保てず更新が止まる

オウンドメディアは、継続更新が前提のメディアです。しかし、立ち上げ当初は順調でも、数ヶ月後にネタ切れや人的リソース不足で更新が止まる例は少なくありません。

特に「出す理由が曖昧なまま作る」運用では、企画力・編集力が消耗しやすく、社内の温度感も下がります。これを防ぐには、事前に『月間テーマ』『更新頻度』『KPI設計』を明示した編集体制を組み、チーム内で共通のゴール認識を持つことが重要です。

また、更新を義務ではなく『成果につなげる手段』と位置づけ、目的との接続を意識した設計を行うことが継続力の源になります。

デメリット6. SEOに過度な期待をしすぎる

オウンドメディアで成果を出すには、検索エンジンからの流入だけに依存しない戦略が必要です。たしかにSEOは有効な導線の一つですが『上位表示=成果』とは限りません。

検索順位が安定しても、CV導線がなければ売上や問合せにはつながらないからです。現実には、SNS・メルマガ・広告など、複数チャネルを併用したクロス設計が成果の鍵を握ります。

SEOはあくまで入り口の1つであり、読者の行動を『CV』に導くストーリー設計こそが本質です。目的と手段を履き違えず、マルチチャネルでの成果最大化を前提に構築を行うべきです。

デメリット7. ターゲットが曖昧で誰にも刺さらない

「誰にでも響くコンテンツを」と広く狙った結果、誰にも届かないことはオウンドメディアにありがちな失敗です。特定の読者像が不明瞭なままだと、訴求軸が定まらず、コンテンツの説得力が弱まります。

読者視点の設計をするには、まず「どんな悩みを持った、どんな立場の人に届けるのか」を明文化することが不可欠です。ペルソナを設定し、その人物の課題や感情に寄り添った構成・トーンに落とし込むことで、内容に深みが生まれます。

特にBtoB領域では、決裁者・現場担当それぞれへの訴求を分ける判断も必要です。広く浅くではなく『深く刺さる』設計が成果を左右します。

デメリット8. 導入目的が曖昧なままスタートする

オウンドメディアを「とりあえず始めてみた」というパターンは、失敗リスクが高まります。目的が曖昧なまま進行すると、KPI設計も評価軸もブレてしまい、関係者のモチベーションも続きません。

特に注意したいのは、目的の『多重化』です。CVも採用もブランディングも、すべてを同時に狙うと、どの指標も中途半端になりやすくなります。

導入段階では、優先順位を明確にした『目的一覧』を作成し「このフェーズで何を達成するのか」を定義しましょう。その目的に応じて、配信テーマやメディア設計も最適化されます。

「なぜやるのか」が言語化されているかが、継続の可否を分けます。

デメリット9. 自社メディアの“立ち位置”がブレている

公式サイトやSNS、noteなど他チャネルと役割の違いが曖昧だと、ユーザーにとっての使い分けが難しくなり、UXが低下します。オウンドメディアは独立した存在でありつつも、他施策と連携してはじめて最大効果を発揮します。

そのためには、各チャネルの役割をマップ化し『誰が・いつ・何を求めて使うのか』という利用シーンを整理することが必要です。特に情報の重複や更新ルールの混乱を防ぐため、コンテンツの配信方針や位置づけを社内でも統一しておきましょう。

トリプルメディア設計の視点を取り入れ、自社の全チャネルを戦略的に編成することが成功への近道です。

デメリット10. 「オシャレなだけのブログ」で終わってしまう

見た目は整っていても、コンテンツに戦略がなければオウンドメディアの意味はありません。特に外注デザインに頼った場合、設計思想がないまま『雰囲気だけが良いサイト』になるケースは多く見られます。

オウンドメディアは、ブランド体験の場であると同時に、成果を生み出すための設計が求められるチャネルです。そのため、見た目やCMSの機能性だけで判断せず『誰に・何を・どう伝え・どう行動させるか』を先に構築しておくべきです。

目的・導線・コンテンツ構成が揃ってこそ、初めて戦略的メディアとなります。美しさではなく、設計図に基づく運用が成果に直結します。

オウンドメディアでよくある“始めたけど続かない”失敗パターン

オウンドメディアの課題は、立ち上げ時よりも『続けること』にあります。実際に運用を始めた企業の中でも、1年未満で更新が止まる、社内理解が得られず孤立する、目標が不明確なままなんとなく運営になるといった失速例は多く見られます。

ここでは、特に多くの企業が陥りやすい継続不能の3大パターンを紹介します。

これらの失敗要因に共通するのは『継続のための設計』が初期に欠けていることです。以下で詳しく見ていきましょう。

オウンドメディアの更新が止まる理由|リソース不足の典型例

更新が止まる最大の要因は、明確に『リソース不足』です。社内の兼任担当者が片手間で運用を担うケースでは、日常業務に押されて記事更新が後回しになり、やがて放置されるリスクが高まります。

オウンドメディアは、継続前提の施策である以上、人的リソースを『確保する設計』そのものが必要不可欠です。運用前の段階で、どの作業に何時間かかるかを具体的に試算し、誰が・いつ・何を担うのかを編集体制に落とし込んでおきましょう。

また、余裕を持った更新頻度設定も肝要です。『週1更新を守れない=失敗』ではなく『無理なく継続できる頻度』から始める柔軟性が、成功率を左右します。

オウンドメディアの成果が見えずにモチベーションが続かない理由|KPI未設計問題

オウンドメディアが続かないもう一つの要因は「何をもって成功とするか」が決まっていない状態です。KPIが設定されていないと、毎月の進捗確認もできず、担当者は「手応えがないまま、作業だけが増える」状態に陥ります。

これは、モチベーションの低下と運用放棄につながる典型パターンです。対策としては、PV数や流入経路などの定量指標に加えて、記事の読了率や問い合わせ発生率など、CVに近い数値も組み込んだKPI設計が有効です。

さらに、定例のレビュー会議や進捗報告の場を用意し、社内で小さな成果も共有する仕組みを設けると、関係者の理解と支援も得やすくなります。

オウンドメディア運用で社内の理解が得られず孤立するケース|巻き込み不足のリスク

担当者が孤立した状態では、いずれオウンドメディア運用は破綻します。「自分だけで何とかしなければ」と思い込むのは危険で、そもそも継続的な情報発信は組織の協力なしには成り立ちません。

社内でオウンドメディアの目的や意義が共有されていない場合、リソースも得られず、情報提供も滞りがちになります。これを防ぐには、初期段階で「なぜやるのか」「何を目指すのか」を明文化し、部署横断で共有することが重要です。

また、月1回の共有会や「こんな成果が出た」という社内報告を定例化することで、関係者を巻き込む仕組みを作れます。『個人の施策』から『会社の施策』へと昇華させる意識が必要です。

オウンドメディアに“向いていない企業”の3つの特徴と判断基準

すべての企業にオウンドメディアが適しているわけではありません。特に、社内連携が難しい、人的・時間的リソースが不足している、短期での成果を強く求める企業は、導入しても十分な結果を出せない可能性が高まります。

ここでは、導入可否の判断材料として『向いていない企業』の典型パターンを紹介します。

オウンドメディア運用に必要な全社巻き込みができない組織体制

オウンドメディアはマーケ部門だけで完結する施策ではありません。現場のノウハウ、営業資料、顧客の声など、全社から情報を集約することで初めて『価値ある発信』が実現します。

にもかかわらず、部署間の壁が厚く、情報共有ができない企業では、コンテンツの幅や深さが限定され、読者に刺さる内容がつくれません。こうしたサイロ化が常態化している企業では、オウンドメディアの継続も困難になります。

まずは、他部署を巻き込める編集体制を構築できるかを見極めることが重要です。社内連携の可否こそが、導入判断の最初の分かれ道になります。

オウンドメディアに即効性を求めすぎる営業主導型企業

「今月中に問い合わせを増やしたい」「来月にはCVを出したい」といった『短期成果』を重視する営業主導型の企業には、オウンドメディアは不向きです。なぜなら、オウンドメディアは立ち上げから成果が出るまでに半年以上かかる中長期施策だからです。

運用初期に結果が出ないと「意味がない」と判断され、途中で撤退してしまうリスクが高まります。即効性を求めるのであれば、広告やキャンペーンの方が適しています。

逆に、信頼構築や思想浸透といった『時間をかけて成果を育てる』目的であれば、オウンドメディアは強い味方になるでしょう。自社の目的と施策の相性を冷静に見極めることが大切です。

オウンドメディアに投下すべきリソースが確保できない企業の実態

人材も時間も足りない状況では、どんなに良い戦略を描いてもオウンドメディアの運用は破綻します。特に兼任体制で運用を始めるケースでは「忙しくて後回しになる」「記事が作れない」といった問題がすぐに表面化します。

導入前に確認すべきなのは、現実的にどれだけの稼働を確保できるかという点です。週1本の更新に何時間必要か、誰がどこまで対応できるのかをシミュレーションし、あらかじめ可視化しておくことが必要です。

「リソースがないけど、なんとかなるだろう」は危険です。リソース不足のまま始めるより、時期を見直す方が長期的には正解となることもあります。

オウンドメディアと他施策の違い|ペイド・アーンドとの役割比較と活用法

オウンドメディアを正しく活用するには『他施策との違い』を明確に理解しておく必要があります。特に、ペイド(広告)・アーンド(SNSや口コミ)との役割を混同したまま運用を始めると、施策の成果が見えづらくなり、社内の評価も得られにくくなります。

ここでは、3つのメディア特性と活用ポイントを整理します。

役割を誤認せず、補完関係として戦略的に設計することが成果を最大化する鍵です。

オウンドメディアの役割|信頼と資産を育てる“中長期戦略”の軸

オウンドメディアは、一朝一夕で成果が出る施策ではありません。その本質は『中長期的に自社の信頼と資産を育てること』にあります。

記事を通じてブランドの思想や価値観を発信し、読者の共感や理解を積み重ねていくことで、顧客との関係性を深めていきます。この積み重ねは、広告とは異なり、配信を止めても消えない『資産』として蓄積されます。

特にBtoB領域においては、資料請求や商談への動線づくりにも有効です。短期の数字を追いかけるのではなく『3年後の売上をつくるための土台』として、戦略的に活用すべきチャネルです。

ペイドメディア(広告)との違い|短期リード獲得と即効性に特化

ペイドメディアは、短期間での認知拡大やリード獲得に特化した施策です。リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告などは、即時的な効果を期待できるため、新商品の告知やキャンペーンといった「すぐに動いてもらいたい」場面に最適です。

一方で、配信を止めれば効果も即終了し、継続性や資産性はありません。この特性を理解せずに、オウンドメディアに同じ即効性を期待してしまうと、失望や撤退のリスクが高まります。

本来は、ペイドで集客してオウンドで信頼を育てる、このように両者を連携させることで、効果を最大化できます。

アーンドメディアとの違い|オウンドメディア価値を広げる“共感拡散装置”としての機能

アーンドメディアは、SNSや口コミ、レビューサイトなど、第三者による発信を通じて信頼を広げる手段です。自社が直接コントロールできない一方で、ユーザーのリアルな声は高い説得力を持ちます。

オウンドメディアで育てたコンテンツや思想を、アーンドメディアで拡散する設計ができれば、認知拡大と共感形成を同時に実現可能です。特にSNSとの連携は重要で、記事単体では届かない層に対しても、ユーザーの言葉を通じて価値が伝播していきます。

アーンドメディアはオウンドの“補完”ではなく『共鳴と拡散』を担う戦略的パートナーと捉えるべきです。

オウンドメディアの初期費用とROIに関する3つの誤解と現実

「オウンドメディアは広告よりも安く始められる」と考える方は少なくありません。しかし、実際に運用を始めた後で「こんなに費用がかかるとは思わなかった」「成果が見えないまま運用が止まった」と後悔するケースが多発しています。

ここでは、特に誤認されやすい3つの視点を整理します。

『安く・早く・効果が出る』という期待値を一度リセットし、リアルな前提条件を押さえておくことが失敗回避につながります。

オウンドメディア初期構築にかかる本当のコストとは?|見落とされがちな多層費用

オウンドメディアは「記事を出せばいい」と思われがちですが、実際には構築段階から多くの見えにくい費用が発生します。CMS導入やデザイン設計、構成策定、キーワード選定、制作ディレクションなど、記事以外の工程に予想以上の工数とコストがかかります。

さらに、セキュリティ対応やメディア保守、分析ツールの導入費など、月次運用でも一定の予算が必要です。これらのコストを事前に可視化しておかないと、途中で資金や工数が尽き、運用停止につながる恐れがあります。

『初期構築=記事費用だけ』ではないという視点で、年間予算と稼働設計を組むことが、成功の第一歩です。

オウンドメディアの成果が出るまでにかかる時間|“長期戦”を前提にすべき理由

オウンドメディアは短期で成果を出す施策ではありません。SEO効果やブランディングの浸透、CVへの波及など、目に見える成果が出るまでには最低でも6ヶ月、場合によっては1年以上かかります。

このタイムラグを知らずに導入すると、開始から数ヶ月で「手応えがない」と判断し、予算が止まり、失敗に終わってしまいます。だからこそ、導入前に「どのタイミングで何をもって成果と見るか」を明文化し、社内の期待値を適切に調整しておくことが重要です。

オウンドメディアは『今月の数字』ではなく『1年後の資産』を育てる投資であると認識することが、継続の鍵となります。

オウンドメディアは費用対効果より“資産形成”を重視すべき施策である

オウンドメディアを「広告と同じROI指標」で評価すると、誤った判断につながる恐れがあります。広告は配信期間中に効果を発揮する『消耗型』の施策であるのに対し、オウンドメディアは『ストック型』の施策です。

1本の記事が、1年後も2年後も検索され続け、継続的にリードやブランド理解を生み出す『資産』になります。初期費用は高く感じるかもしれませんが、長期視点で見れば累積効果は大きく、結果的に費用対効果は高くなるケースも少なくありません。

重要なのは、短期ではなく『積み上がる価値』に目を向けること。投資回収ではなく、資産形成という視点で設計すべきです。

まとめ|オウンドメディアを“やらない”判断も立派な戦略である理由

オウンドメディアは、正しく設計すれば大きな成果を生む施策ですが、すべての企業に適しているわけではありません。

人的リソースや予算が確保できない、社内連携が難しい、即効性を求める体制であるなどの条件に当てはまる場合は、無理に始めることでかえって損失を生む可能性があります。

むしろ、「やらない」という選択肢も立派な経営判断の一つです。重要なのは、メリットと同時にリスクや工数も正しく把握し、自社の戦略やリソースと照らし合わせて判断することです。

本記事で紹介した10のデメリットや失敗パターンをもとに、導入前の検討材料を整理し、「やる/やらない」の意思決定を納得感のあるものにしていただければ幸いです。中長期で価値を生み出すチャネルだからこそ、導入の是非は冷静に見極めることが求められます。

X-knockメディア編集部
株式会社X-knockはWeb制作・SEO対策・広告運用を中心としたWebマーケティング会社になります。「成長のキッカケを創る」をミッションとして、事業の成長・個人の成長をマーケティングの力で支援する企業です。
当メディアは、「マーケティングをもっと世の中へ」を目的とし日々コンテンツ発信を行っております。
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