支援内容
「聖地巡礼|あのアニメの、あの場所へ。」は、アニメ作品の舞台となった実在の場所を紹介する、当社が自ら企画・構築・運営しているオウンドメディアです。好きな作品の舞台へ実際に足を運びたいという需要は年々広がっている一方、情報はファンの個人投稿に散らばり、「どこにあるのか」「どう行くのか」「一日でどう回るのか」がまとまった形では存在しませんでした。当社はこの空白を、検索から現地までを一本でつなぐメディアとして立ち上げ、作品の出自で分けた5つのカテゴリと、全国の都道府県を横断するタグ設計で記事を積み上げてきました。BOARD GAMERと並ぶ当社の自社メディアであり、旅行・観光という行動を伴う領域でコンテンツSEOの型を検証した実装例です。
- SEOメディア戦略: 「作品名」と「地名」という二つの検索軸を交差させ、獲得すべき検索意図とメディア全体の構造を設計
- 企画構成: カテゴリ・都道府県タグ・記事内セクションの並びまでを含む、メディア全体と各記事の型づくり
- オウンドメディア構築: サイト構築から、作品名と都道府県の二系統で記事を探せる導線・分類設計までの立ち上げ一式
- 記事執筆: 作中シーンと実在の場所を一対一で対応づけ、地図・住所・アクセス・巡回ルートまでを備えた記事の執筆
支援のポイント
1. 「作品を知りたい人」ではなく「その場所へ行く人」を取りに行くSEO戦略
聖地巡礼の検索は、情報収集ではなく移動という行動の直前に発生します。
「作品名×聖地巡礼」を主軸に据える: アニメ関連の検索には、あらすじや考察を知りたい層と、舞台になった場所へ実際に行きたい層があります。前者は競合が極端に多いうえ、読まれても行動には至りません。そこで主軸に据えたのは後者、つまり作品名と「聖地巡礼」「舞台」「ロケ地」を組み合わせて検索する層です。この検索をする人は、すでに作品を好きになっていて、あとは行く場所を決めるだけの段階にいます。記事の役割を「作品を紹介すること」ではなく「訪問先を確定させること」と定義し直したうえで、対策する検索意図をここに一本化しました。
地名軸を交差させ、地域からも入れるようにする: 一方で、聖地巡礼には「旅行先が先に決まっている」という逆向きの動線も存在します。京都へ行くから聖地を探す、北海道旅行のついでに寄れる場所を知りたい、という検索です。そこで作品名という縦軸に対し、全国の都道府県を横軸として持たせ、どちらの入り口からでも同じ記事群にたどり着ける構造としました。作品から地域へ、地域から作品へ。この二軸の掛け合わせは、記事が増えるほど組み合わせが増え、一本の記事が複数の検索文脈で受け皿になります。個人ブログが単発で強い領域において、面で押さえるための設計です。
2. 二つの探し方を、立ち上げの時点で分類設計に落とし込む
探し方が二通りある以上、分類も二系統で持たなければ、後から継ぎ足しても機能しません。
カテゴリとタグの役割を分けて定義する: 構築時に決めたのは、漫画アニメ、アニメ映画、テレビアニメ、ラノベアニメ、国民的アニメという作品の出自による5つのカテゴリと、それとは独立に持たせる都道府県タグの二系統です。カテゴリは「どんな作品か」で縦に、タグは「どこにあるか」で横に記事を束ねます。一つの作品の聖地が複数県にまたがることも珍しくないため、タグは記事に対して複数付与できる前提で設計しました。分類を一系統に押し込めていたら、後から地域軸を足す時にすべての記事を作り直すことになります。
トップページに二つの入り口を並べて置く: そのうえで、トップページに「都道府県名から探す」「アニメ名から探す」という二つの検索ブロックを並置し、来訪者が自分の入り口を選べる形にしました。都道府県はすべて一覧で提示し、作品名は検索窓から直接たどれるようにしています。加えて「聖地巡礼とは」という基礎解説ページを別に設け、この文化自体を知らない層の受け皿としました。基礎解説で理解し、作品名か地名で探し、記事で行き先を決める。この流れを立ち上げの段階で決め切ったうえで、記事の追加はすべてこの構造に乗せる方針としています。
3. 「読んで終わり」にせず、実際にたどり着ける記事にする
聖地巡礼の記事は、その場所へ本当に行けなければ価値がありません。
作中のシーンと実在の場所を一対一で結ぶ: 各記事では、紹介する場所ごとに「作中のどの場面のモデルなのか」を明示しています。主人公が告白した場所、OP映像に映る駅、部活の試合が行われた体育館。ファンが見たいのは風光明媚な観光地ではなく、あの場面の実物です。そのため場所の紹介文はまず作品との対応から書き起こし、そのうえで実際の風景を伝える順序で統一しました。さらに作品情報については出典元を明示し、登場人物の解説セクションも設けることで、作品を知る人にも、同行者として初めて触れる人にも読める記事にしています。
地図・住所・アクセス・巡回ルートまでを標準装備にする: 記事の実用性を担保するため、紹介する場所には地図の埋め込み、住所、最寄り駅からのアクセスを揃えることを全記事共通の型としました。加えて各記事に「どのルートで回るのがおすすめか」を示すセクションを置き、点在する複数の聖地を一日でどうつなぐかまで提示しています。行きたい場所が分かっても、行き方と回り方が分からなければ人は動きません。読んだ人がそのまま持ち出して現地で使える状態にすることを、記事構成の最低条件として全記事で守り切りました。
支援の成果
「聖地巡礼」では、「アニメを紹介するサイト」ではなく「好きな作品の舞台へ、実際にたどり着けるサイト」を設計しました。作品名と地名という二つの検索軸を交差させて接点を面として確保し、作品の出自によるカテゴリと全国の都道府県タグという二系統の分類で、どちらの入り口からも同じ記事群に着地できる構造をつくる。そのうえで、作中シーンとの対応づけ、地図と住所とアクセス、巡回ルートまでを備えた記事の型を全記事で統一しました。5つのカテゴリと全国の都道府県にまたがる記事群は、この設計をそのまま形にしたものです。クライアントワークで用いているコンテンツSEOの型を、旅行という行動を伴う領域で自ら実装し検証すること。それが当社にとってのこのメディアの位置づけであり、隠れた価値を必要とする人に届けるという当社の考え方を、アニメと地域の交差点で実践した取り組みでもあります。
サイトURL: https://seichi-junrei.info/